おじさんビジネス用語の英語 第4回 | 「握っておいて」を英語で?事前合意を伝えるget alignedの使い方
おじさんビジネス用語の英語 第4回 | 「握っておいて」を英語で?事前合意を伝えるget alignedの使い方

「あの件、先方と握っておいて」――会議室でこう言われて、英語ではどう表現すればいいんだろう?と固まった経験はありませんか。「握る」はおじさんビジネス用語の代表格で、合意 英語表現として直訳すると意味が通じない、ビジネス英語 会議でつまずきやすい言葉のひとつです。
今回は「握る」というおじさん用語を切り口に、外資系の現場で本当に使われている get aligned を中心とした合意 英語表現を、私自身の体験を交えながら正直にお伝えしていきますね。
「握る」とはどんなビジネス用語?まず日本語の意味を整理

それでは、英語に行く前に「握る」という握る ビジネス用語の意味を整理していきましょう。これを曖昧にしたまま英訳すると、結局ズレた英語になってしまうんです。
「握る」は、関係者同士で事前に合意・了解を取り付けておくことを指します。正式な契約というより、「会議で揉めないように裏で話をつけておく」「上司と方針をすり合わせておく」というニュアンスが強い言葉ですね。
「握る」が使われる典型シーン
「来週の役員会の前に、部長と数字を握っておいて」
「先方の課長とは、もう金額は握ってあります」
「この件、営業部と一回握っておかないと後で揉めるよ」
共通しているのは、正式決定の前段階で、関係者の意思を一致させておくという動きです。日本企業特有の「根回し」文化と密接につながっていますね。
概要テーブル
項目 | 内容 |
|---|---|
用語 | 握る(にぎる) |
カテゴリ | おじさんビジネス用語 / 社内コミュニケーション |
意味 | 事前に関係者と合意・了解を取り付けること |
関連概念 | 根回し、すり合わせ、事前合意、コンセンサス |
対比概念 | 正式合意(契約)、ガラガラポン(白紙化) |
使用頻度 | 管理職・営業職で高い |
「握る」を英語でどう表現する?中心は get aligned

以上を踏まえ、本題の英語表現に入っていきましょう。結論からお伝えすると、外資系の会議・メールで「握る」のニュアンスに最も近いのは get aligned です。
align は本来「一直線に並べる」「同じ方向に揃える」という意味の動詞で、ビジネスでは「意見・方針をすり合わせる」という意味で日常的に使われます。アルクの英辞郎でも get alignment on が「複数の人たちが〜に関する意見を調整する・擦り合わせる」と説明されていますね(英辞郎 on the WEB)。
以下は「握る」と関連英語表現の対応関係を示した図です。

get aligned の基本パターン
まずは型を覚えてしまうのが早いです。私が外資コンサル時代、毎週のように使っていたのはこの3つでした。
Let’s get aligned on ~.(〜について握っておきましょう)
Are we aligned on ~?(〜について認識合ってますか?)
We’re aligned on ~.(〜について合意できています)
たとえば「来週の役員会の前に、数字を握っておこう」なら、Let’s get aligned on the numbers before next week’s board meeting. と言えば、ネイティブにもスッと伝わります。
「事前に握る」を強調したいとき
「事前合意」のニュアンスをはっきり出したい時は、pre-align という言い方も外資の現場ではよく聞きます。「事前にすり合わせる」という意味ですね。
Can we pre-align on the proposal before the client meeting?
(クライアント会議の前に、提案内容を握っておけますか?)I’d like to pre-align with you on the budget.
(予算について、事前に握らせてください)
💡 ポイント
「握る」=get aligned / pre-align と覚えておけば、会議の8割の場面はカバーできます。まずはこの型を口に馴染ませることが、ビジネス英語 会議で発言できるようになる近道です。
get aligned 以外の「合意 英語表現」を使い分ける

それでは、握るに近い他の合意 英語表現も見ていきましょう。場面によって使い分けられると、表現の幅がぐっと広がりますよ。
場面別の使い分け表
英語表現 | ニュアンス | 使う場面 |
|---|---|---|
get aligned on ~ | 方針・認識をすり合わせる | 社内の事前調整、握る |
pre-align with ~ | 事前にすり合わせる | 会議前の根回し |
be on the same page | 同じ理解に立つ | カジュアルな確認 |
see eye to eye | 意見が一致する | 感情・価値観の一致 |
reach an agreement | 正式な合意に達する | 交渉成立、契約 |
touch base on ~ | 軽く話して確認する | 立ち話レベルの調整 |
具体的な使用例
たとえば、同僚に「ちょっと事前に握っておきたいんだけど」と軽く声をかけるなら:
Can we touch base on the agenda before the meeting?(会議前にアジェンダ、軽く握っておけます?)
I just want to make sure we’re on the same page.(認識合ってるか確認させてください)
一方、交渉相手と正式に合意したと伝えるなら、We’ve reached an agreement on the pricing.(価格について合意に達しました)のように reach an agreement を使います。これは英会話メディアの Hapa 英会話でも、合意に至る定番表現として紹介されていますね(Hapa 英会話)。
良い例 vs 悪い例
場面 | 良い例 | 悪い例 |
|---|---|---|
会議前に部長と握りたい | I’d like to pre-align with you before the meeting. | I want to grip with you before the meeting.(grip=物理的に握る) |
方針の合意確認 | Are we aligned on the direction? | Do you agree the direction?(前置詞ミス) |
正式契約の合意 | We’ve reached an agreement. | We are aligned.(契約には弱い) |
よくある誤解と関連用語との違い

続いて、「握る」を英訳するときに日本人がやりがちな勘違いを整理しておきましょう。私自身、外資に転職した最初の半年で何度もやらかしました(笑)。
よくある誤解
誤解 | 正しい理解 |
|---|---|
「握る」=hold / grip と訳す | 物理的に握る意味になり通じない。get aligned / pre-align を使う |
aligned はフォーマルすぎる | 外資の日常会話で頻出。むしろカジュアルからフォーマルまで使える万能語 |
agree on で全部いける | agree は「賛成」、aligned は「認識・方針が揃っている」。ニュアンスが違う |
「握る」=「契約する」と同じ | 「握る」は事前合意で非公式。契約は reach an agreement / sign a contract |
agree と aligned の違い
これは外資の会議で本当によく混乱するポイントです。agree は「あなたの意見に賛成する」という個人の判断。一方 aligned は「私たちの認識・方向性が揃っている」という状態を表します。
たとえば上司に「この方針でいい?」と確認するとき、Do you agree? だと「賛成しますか?」と相手の判断を仰ぐ感じになりますが、Are we aligned? なら「私たち、同じ方向見てますよね?」というチーム的な確認になるんです。後者のほうが、会議の流れを止めずにサッと使えますよ。
⚠️ 注意
日本語の「握る」を英訳しようとして hold や grip を使うと、ネイティブには「物理的に何かを掴む」としか伝わりません。必ず align 系の動詞に置き換えるクセをつけましょう。
実践:会議・メールで使える「握る」英語フレーズ集
最後に、明日からそのまま使える実践フレーズをまとめました。私が外資系企業で実際に使ってきたものを中心に、シーン別にお届けします。
会議中に使うフレーズ
Before we move on, let’s get aligned on the timeline.
(進む前に、スケジュールを握っておきましょう)I want to make sure we’re aligned on the scope.
(スコープについて認識を揃えておきたいです)Are we all aligned on this approach?
(このアプローチで全員握れてますか?)
メールで使うフレーズ
I’d like to pre-align with you on the agenda before Thursday’s meeting.
(木曜の会議前に、アジェンダを握っておきたいです)Could we set up a quick call to get aligned on next steps?
(次のステップを握るために、短い電話をセットできますか?)Just to confirm we’re aligned: the deadline is November 30th, correct?
(認識合わせのための確認ですが、締切は11月30日で合ってますよね?)
上司に報告するフレーズ
I’ve already aligned with the client on the pricing.
(クライアントとは価格を握ってあります)We’re aligned with the legal team on the contract terms.
(法務とは契約条件で握れています)
📘 もっと現場フレーズを覚えたい方へ
こうした「日本語の発想を英語に変換する」フレーズを、会議・メール・交渉・本社対応など場面別に体系的に学べるのが、EigoMarkのPDF教材「EigoMark Business 150」(Vol.1・Vol.2)です。外資系の現場で実際に使われている表現だけを厳選しているので、握る・ガラガラポン・一丁目一番地のような日本語発想にも対応できます。気になる方はこちらから内容をチェックしてみてくださいね。
「握る」を英語で言える人は会議で一段強くなる
ここまで、おじさんビジネス用語「握る」の英訳を中心に、合意 英語表現を整理してきました。最後に要点を振り返っておきましょう。
「握る」=事前に関係者と合意・了解を取り付けるおじさんビジネス用語
英語の中心表現は get aligned on ~ と pre-align with ~
カジュアル確認は on the same page、正式合意は reach an agreement で使い分ける
hold / grip など物理的な動詞で訳すと通じないので注意
agree(賛成)と aligned(認識一致)はニュアンスが違う
「握っておいて」という何気ない一言を英語で自然に言えるようになると、ビジネス英語 会議での存在感が確実に変わります。私自身、aligned を使いこなせるようになってから、外資のミーティングで「議論を前に進める人」と見られるようになりました。
このシリーズでは、「一丁目一番地」「ボールを持つ」「ガラガラポン」など、他のおじさんビジネス用語の英訳も解説しています。次回もぜひ覗いてみてくださいね。
よくある質問(FAQ)
「握る」を get aligned 以外で一言で言えますか?
カジュアルなら be on the same page、軽い確認なら touch base、正式な合意なら reach an agreement が近いです。ただし「事前合意」のニュアンスを最も自然に出せるのは get aligned / pre-align ですね。
align は前置詞 on / with どちらを使いますか?
テーマ(議題)には on、相手(人・部門)には with を使います。例:get aligned on the budget(予算について握る)/align with the sales team(営業と握る)。両方一緒に使うことも可能です。
pre-align は本当に使われている表現ですか?
はい、特にコンサル・IT・グローバル企業の社内コミュニケーションでよく使われます。「事前すり合わせ」のニュアンスを一語で出せるので便利ですね。フォーマルな場では align in advance と言い換えても構いません。
「握る」と「根回し」の英語は同じですか?
近いですが微妙に違います。「根回し」は背景説明を含めた政治的な調整で build consensus behind the scenes や lay the groundwork が近いです。「握る」はもう少し直接的な合意取り付けで、get aligned のほうがフィットします。
会議で「もう握ってあります」と伝えるには?
We’re already aligned on this. や I’ve already aligned with [相手] on this. が自然です。「もう調整済みなので議論不要」というニュアンスを短く伝えられますよ。
