グローバルチームで信頼される人が無意識に使う英語表現とは
グローバルチームで信頼される人が無意識に使う英語表現とは

この記事を読み終える頃には、あなたはグローバルチームで英語を使う場面で「信頼される人が無意識に選んでいる表現」を理解し、明日からの会議やメールで実際に使えるようになります。流暢さではなく、信頼の作り方を軸に解説していきますね。
✍️ 執筆
EigoMark編集部(編集長:外資系出身/TOEIC730→950を独学で達成、Miki:日英ハーフ・ネイティブと学習者の両方の視点を持つ)がお届けします。
なぜ「英語が上手い人」より「信頼される人」が評価されるのか

外資系で10年以上働いてきて、私が一番強く感じてきたこと。それは「英語が流暢な人=チームで信頼される人」ではないという事実です。
むしろグローバルチームの英語の現場では、英語に少し詰まる人の方が信頼を勝ち取っている場面を何度も見てきました。なぜなら、信頼は語彙力ではなく「言葉の選び方」と「相手への配慮」で決まるからなんです。
実際、ある記事でも「英語が苦手な人には、英語が得意な人には出しにくい強みがある」と指摘されています(英語が苦手なのに、グローバルチームで重宝される人の共通点 – note)。流暢に話せる人ほど「話しすぎてしまう」「準備せず発言してしまう」リスクがあるんですね。
では、信頼される人はどんな表現を無意識に使っているのでしょうか。ここからは、私が現場で観察してきた具体的なフレーズを紹介していきますよ。
前提条件:この記事の対象読者
TOEIC 600〜900点で、読み書きはできるが会議の発言に詰まる方
外資系・グローバルプロジェクトで日々英語を使う20〜40代
英会話スクールに高額投資する前に、まず実戦で使える表現を身につけたい方
「伝わる英語」より一歩進んで「信頼される英語」を目指したい方
信頼される人が会議で無意識に使うグローバルチーム英語の5つの実践テクニック

それでは具体的に、私が現場で「この人、英語そんなに流暢じゃないのに、なぜか発言が重く扱われるな」と感じた人たちが使っていた表現を見ていきましょう。
テクニック1:意見の前に「立ち位置」を置く
信頼される人は、いきなり結論を言いません。必ず「自分がどこから話しているか」を一言添えます。
例えばこんな表現です。
“From a customer-facing perspective, …”(顧客対応の観点から言うと)
“Speaking from the Japan team’s experience, …”(日本チームの経験から言うと)
“Just to add a different angle, …”(別の角度から少し付け加えると)
これがなぜ効くかというと、英語ネイティブの会議は意見がぶつかりやすい場なんです。立ち位置を最初に置くと、相手は「攻撃ではなく情報提供だ」と理解できます。結果、意見が冷静に受け止められるんですね。
テクニック2:否定ではなく「補強」で返す
反対意見を言うとき、信頼される人は “No” や “I disagree” をほぼ使いません。代わりに使うのがこのパターンです。
“That makes sense, and I’d also consider …”(理にかなっています。加えて〜も考えたいです)
“Building on what John said, …”(ジョンの発言に乗っかる形で〜)
“I see it slightly differently — could I share?”(少し違う見方をしています、共有してもいいですか?)
ポイントは「相手の意見を一度受け止めてから自分の見解を出す」こと。これは英語の問題ではなく、議論文化の問題です。これを知らずに直訳の “But I think…” を連発すると、知らぬ間に「衝突的な人」とラベルされてしまいます。私も最初の半年、これで損をしました(笑)。
テクニック3:わからない時こそ堂々と聞く
これが一番、英語学習者が誤解しているところです。「聞き返す=英語ができない印象」ではありません。むしろ逆で、信頼される人ほど聞き返します。
“Could you walk me through that once more?”(もう一度詳しく説明してもらえますか?)
“Just to make sure we’re aligned, you mean …, correct?”(認識合わせのため、〜という理解で合っていますか?)
“Sorry, I want to get this right — could you rephrase?”(正確に理解したいので、言い換えてもらえますか?)
“I want to get this right”(正確に理解したい) という一言が魔法です。これがあると「英語が弱いから聞き返した」ではなく「責任感があるから確認した」に変わります。
テクニック4:「I」より「We」を多用する
日本人の英語は「I think」「I believe」が多くなりがちです。でも信頼を作る人は、意図的に主語を使い分けています。
“We might want to look at …”(〜を見ておいた方がいいかもしれません)
“What if we tried …?”(〜を試してみたらどうでしょう?)
“It would help us if …”(〜してもらえると私たちが助かります)
「We」「Us」を使うと、提案が個人攻撃ではなくチームへの貢献として受け取られます。LinkedInのある記事でも「コミュニケーションは完璧な文法ではなく、理解されることが大切」と書かれていますが(グローバルチームで自信を持ってコミュニケーションを取る方法 – LinkedIn)、つながりを作る主語選びはまさにここに直結します。
テクニック5:沈黙を「考えている」に翻訳する
英語が出てこない数秒間、私たちはつい「えーと…」と日本語で埋めてしまいます。これ、印象を弱める原因なんです。代わりに次の表現に置き換えてみてください。
“Let me think about that for a second.”(少し考えさせてください)
“That’s a good question — let me come back to it.”(いい質問ですね、後で戻ります)
“I want to give you a proper answer, so give me a moment.”(きちんと答えたいので少しください)
沈黙を「思考」に変換する一言があるだけで、相手はあなたを「丁寧に考える人」として記憶します。沈黙そのものが悪いのではなく、無言で固まる印象が損なんですね。
メールで信頼を積み上げるグローバルチーム英語の書き方

続いて、文字のやり取りでも信頼を作るコツを見ていきましょう。メールは会議と違って、表情も声のトーンも乗りません。だからこそ、言葉の選び方が10倍シビアに効きます。
冒頭の一文を「目的」から始める
信頼される人のメールは、最初の一行で「何のメールか」が分かります。挨拶や前置きを長く書きません。
“Quick question on the Q3 forecast — …”(Q3予測について短い質問です)
“Sharing an update on the client meeting today.”(本日のクライアント会議の進捗共有です)
“Heads-up before tomorrow’s call: …”(明日の電話会議前に共有しておきます)
Heads-up はネイティブの現場で本当によく出てくる表現で、「事前に知らせておく」というニュアンスです(ネイティブがよく使うビジネスイディオム – レアジョブ)。これを使えるだけで、現場慣れしている印象がぐっと出ますよ。
依頼は「Could you」より「Would it be possible to」
同じ依頼でも、相手の負担感がまったく違います。比較してみましょう。
シーン | 距離感が近い表現 | 信頼を生む丁寧な表現 |
|---|---|---|
急ぎの依頼 | Can you send it today? | Would it be possible to share it by end of day? |
確認のお願い | Please check this. | Could you take a quick look when you have a moment? |
変更の打診 | I want to change the date. | Would there be any flexibility on the date? |
右側の表現は、相手に「断る余地」を残しています。これが大人のコミュニケーションです。命令ではなく相談として受け取られるので、結果的にレスポンスも早くなります。
感謝とフォローを必ずセットにする
メールの締めに、信頼される人は必ず「次のアクション」と「ねぎらい」を入れます。
“Thanks for keeping this moving.”(進めてくれてありがとう)
“Really appreciate your patience on this.”(本件への対応、本当に感謝しています)
“Let me know if anything’s unclear — happy to jump on a quick call.”(不明点があれば連絡ください、短い電話でも対応します)
特に最後の「happy to jump on a quick call」は、文字のやり取りで詰まったときの逃げ道を提示しています。これがあると、相手は「この人と仕事するとラクだ」と感じるんですね。
信頼を作るコツ・ショートカット

ここからは、知っているだけで明日から差がつく小技を紹介します。どれも私やMikiが現場で「これは効くな」と感じてきたものです。
“Sorry my English isn’t great” は封印する:謙遜のつもりでも、ネイティブには「自信のなさ」だけが伝わります。代わりに “Let me phrase that more carefully”(言い直しますね)を使いましょう。
名前を会話に挟む:”What do you think, Sarah?” のように相手の名前を呼ぶと、一気に距離が縮まります。
議事録の冒頭に “Key decisions” を書く:結論ファーストの文化では、決定事項を先頭に置くだけで「仕事ができる人」認定されます。
“I’ll own this” を使う:「私が責任を持って進めます」という意味で、グローバルチームの英語の場で非常に重く扱われる表現です。
絵文字より “!” を使う:カジュアルなチャットでは絵文字より “Great catch!” “Nice work!” のような短い反応が信頼を作ります。
💡 ポイント
「英語を上達させる」より「信頼される表現を10個ストックする」方が、ビジネスの成果に直結します。流暢さは時間がかかりますが、信頼の表現は今日から使えます。
シーン別の応用パターン
基本テクニックを覚えたら、シーンごとに少しずつ使い分けていきましょう。応用といっても難しくありません。同じ骨格を3パターンに着替えるだけです。
応用1:本社からの無茶振りを受けたとき
すぐに「No, it’s impossible」と返すと信頼を失います。一度受け止めてから現実を伝えるのがコツです。
“I understand the urgency. Let me check what’s realistic on our side and come back to you by tomorrow morning JST.”(緊急性は理解しました。こちらで現実的に何ができるか確認し、明日の朝(日本時間)までに返答します)
「いつまでに何をするか」を明示することで、断っていないのに期待値をコントロールできます。
応用2:チームメンバーにフィードバックを伝えるとき
批判ではなく「観察+提案」の形にします。
“I noticed the report missed the regional breakdown. Could we add that next time? It really helps the APAC team.”(レポートに地域別の内訳がなかったようです。次回追加できますか?APACチームにとても役立ちます)
「あなたが悪い」ではなく「次こうしてくれると助かる」。これだけで関係性がまるで変わります。
応用3:危機対応で報告するとき
問題が起きた瞬間こそ、信頼を作る最大のチャンスです。隠さず、構造化して伝えましょう。
“Quick heads-up: we hit an issue with X. Here’s what happened, what we’re doing now, and what I need from you.”(緊急共有です。Xで問題が発生しました。状況、現在の対応、お願いしたいことを共有します)
この3点セット(状況・対応・依頼)は、危機の場面でグローバルチームの英語コミュニケーションを劇的にスムーズにします。EigoMark Business 150 Vol.2 では、こうした本社対応・危機対応のフレーズを150種類まとめて掲載しているので、現場で詰まりやすい方は手元に置いておくと安心ですよ。
実践チェックリスト
明日から実際にやることを整理しました。全部やる必要はありません。まず2〜3個から始めてみてください。
[ ] 次の会議で意見を言う前に「立ち位置を示すフレーズ」を1回使う
[ ] “But” を “And I’d also consider” に置き換えてみる
[ ] わからないときに “I want to get this right” で聞き返す
[ ] メールの冒頭を「目的」の一文から始める
[ ] 締めに “Happy to jump on a quick call” を入れる
[ ] “Sorry my English isn’t great” を完全に封印する
[ ] 自分が使った「信頼フレーズ」を週末に5個振り返る
英語が流暢でなくても、本当に信頼されますか?
はい、むしろ流暢さは信頼の必須条件ではありません。重要なのは、立ち位置を示す・確認する・責任を引き受けるといった「言葉の使い方」です。私自身、最初の半年は会議でほぼ発言できませんでしたが、確認と議事録共有を徹底することで信頼を積み上げました。
TOEICのスコアと、信頼される英語は別物ですか?
別物です。TOEICは読解と聴解の力を測りますが、信頼される英語は「相手にどう受け取られるか」の問題。表現のストックと配慮の型を覚えることで、TOEIC600点台でも信頼されるコミュニケーションは十分可能です。
こうした表現はどこで集中的に学べますか?
外資系の現場で本当に使われているフレーズに絞って学ぶのが効率的です。EigoMarkでは、会議・プレゼン・メール・交渉・雑談・本社対応・危機対応まで網羅したPDF教材「EigoMark Business 150」を提供しています。スクールに通う前に、まず手元に使えるフレーズ集を持っておくと土台が整いますよ。
会議で沈黙してしまうクセを直すには?
沈黙そのものを直すより、沈黙を「思考中」と翻訳する一言を準備しておきましょう。”Let me think about that for a second.” を口癖にするだけで、相手の印象がまったく変わります。
まとめ:まず最初にやるべき1つ
ここまで多くの表現を紹介してきましたが、もし明日から1つだけ始めるなら、これにしてください。
意見を言う前に、自分の立ち位置を一言添える。
“From the Japan team’s perspective, …” でも “Speaking as someone close to the customer, …” でも構いません。この一言があるだけで、グローバルチームの英語の現場であなたの発言は「攻撃」ではなく「貢献」として受け取られます。
英語力は一朝一夕には伸びません。でも「信頼される表現の型」は、今日から使えます。流暢さを追いかけて疲弊する前に、まず10個の信頼フレーズを自分のものにしてみてください。会議の景色がきっと変わりますよ。
📘 次の一歩
外資系の現場で本当に使われているフレーズを体系的に学びたい方は、EigoMark Business 150(Vol.1:会議・プレゼン・メール・交渉・雑談/Vol.2:本社対応・チームマネジメント・数字・社内システム・危機対応)を活用してみてください。実務優先のあなたに合う形でまとめています。
